野田コースで見た、“当たり前”のゴルフ送迎
先日、千葉カントリークラブ野田コースへお供させていただきました。
キッコーマン様が所有する、トーナメント開催実績のある名門ゴルフ場です。
この日は世田谷から、約1時間15分で到着。

お客様がエントランスでご降車された後、駐車場へ回送すると──
ハイヤー時代の先輩である個人タクシーのアルファードが、すでに待機していました。
偶然ではありません。この場にいるのは、当然のこと。
先輩のお客様ももちろん、“エンジョイ”ではなく、ビジネス・接待ゴルフの送迎です。

駐車場に並ぶのは、黒塗りのハイヤー車両と、白ナンバーの請負運転車。
そこに数台、個人タクシーが混ざる程度。
この日、黒塗りハイヤーは全て日本交通(桜にN)。クラウン・スタンダードクラス。

個人タクシーは、私のクラウンと先輩のアルファード、2台のみでした。
お帰りは、ご自宅ではなく、都内のJR駅まで。
キャディーバッグは、次回の出張先に向けて宅急便で送るとのことで、お荷物はボストンバッグ一つだけでした。
こうした「行き先変更」や「荷物の調整」は、日常業務の一部。
特別なサービスとも、柔軟な対応とも、特に思っていません。
言葉にするまでもない、ごく普通の仕事です。
最近、「柔軟に対応」「荷物が積める」「プライバシーが守られる」……
そうした“メリット”を並べたブログ記事を目にします。
しかし、現場の実態とは、少しズレているように感じます。
ゴルフ送迎は、基本「1人1台」、多くても2人まで。
そのほとんどが接待やビジネスで、4人でのレジャー利用は少数派です。
だからこそ、「荷物が積めるか」ではなく──
「時間通りに到着できるか」「どの出口が最短か」といったことに皆さん注目されます。
この日も、お客様が最初におっしゃったのは、
「どれくらいかかりそうですか?」「高速はどの出口が早いですか?」というご質問でした。
ラグジュアリーかどうかよりも、信頼できる運転と段取り。
その積み重ねが、本当の“価値”なのではないでしょうか。
近年、AIによる検索要約が進化する一方で、
現場を知らない事業者によるブログが「正解」として扱われてしまうこともあります。
ですが、個人タクシーの競合は、電車でも法人タクシーでもなく、ハイヤーです。
それを理解せず、「プライバシー」や「柔軟性」を強調するのは、本質から外れた論理です。
ゴルフ送迎とは、ちゃんと仕事をすること。
それ以上でも、それ以下でもありません。