「個人タクシーは荷物を気軽に積める」──こうした宣伝を見かけますが、ゴルフ送迎を行う以上、積載できるのは前提条件であって特別なメリットではありません。現場の実態に沿って、誤解を正します。
はじめに
「特にゴルフ場への移動では、ゴルフバッグや装備を気軽に積み込めます」──耳ざわりは良いですが、ゴルフ送迎を謳う事業者なら積めるのは当たり前です。これを“メリット”として特別扱いするのは不自然です。
実際の荷物
- キャディバッグ
- ボストンバッグ(着替え等)
- (人により)シューズケース
- (接待時)手土産・紙袋
主流はお一人様+上記一式。この想定なら、車種に関わらず問題なく対応でき、特別視するものではありません。
ワゴン車の実際
アルファードなどのワゴン車は「荷物を気軽に積める」と宣伝されますが、実際には調整の手間が発生します。
- バッグが3本なら縦置き、4本なら横置きなど、毎回積み方の工夫が必要。
- 荷物が多い場合はサードシートを畳んでスペース確保(=そこには座れない)。
- セカンドシートは影響しないものの、サードシートの居住性と荷物スペースの両立を図りつつ“ちょうど良い配置”を作るのが手間。
つまり、ワゴン車で「気軽に」を強調するのは矛盾があります。スペース確保という調整行為が前提になるからです。
セダンの安定感
一方、セダンのトランクは低い位置に横置きで安定収納。走行中に動きにくく、到着時もスムーズです。「気軽さ」を厳密に言うならセダンのほうが自然です。
- クラウンならキャディバッグ3本+ボストンバッグ3個まで収納可能。
- バッグの大きさによっては、工夫により4本積載も可能。
- 再配置や細かな調整が少なく、段取りが単純で確実。
結論
「荷物が積める」は交通手段としての前提機能であり、個人タクシー特有のメリットではありません。ワゴン車はスペース確保のための調整の手間が伴う以上、「気軽」とは言いにくい。気軽さを語るなら、セダンのトランクの安定感が適切です。そもそも一人一車が基本で、セダンで十分対応できます。
