見栄えの言葉だけで順位を上げるサイトが増えています。
けれど、“経験豊富”の中身が語られていないページでは、現場は動きません。
ここでは、経験を専属型/スポット型に定義し、車ではなく人の技術で選ぶ基準を提示します。

1|ゴルフ場送迎の“はじまり方”──多くは会食送迎から

個人タクシーがゴルフ送迎を始める起点は、夜の会食送迎でのご縁が多い。
「ゴルフ送迎もお願いできますか?」──その段階の多くは、まずただの送迎です。
しかし集客用のホームページを掲げるなら、判断・段取り・作戦を言語化できていないと、すぐに限界がきます。

2|“経験豊富”には2種類ある(定義)

専属型の経験豊富
少数のコースに深く通う。顧客は限定。地の利は深いが、導線は限定されやすい。
スポット型を含む広域の経験豊富
専属に加えてスポット案件を積極的に受ける。関東全域+静岡の“癖”を体で覚え、全域を戦略で走る土台ができる。

私はハイヤー時代、専属+スポットで112コース、個人タクシー開業後は80コース超
数字は自慢ではなく、判断材料の蓄積量の指標です。

3|見栄えのコピーより、現場の問いに“即答”できるか

  • 神奈川で、時間設定が難しい名門はどこか?
  • 千葉×東京で、名前が似ていて取り違えやすいコースは?
  • 埼玉で、関越も圏央道も使わない合理的ケースは?
  • 茨城で、常磐道を使わない判断が成立するのはどんな時?

これらに根拠付きで即答できる人が、本当の“経験豊富”。“椅子が大きい/空間が広い”では、何も解決しません。

4|“全域を戦略で走れるか”が境界線

東京発のゴルフ場送迎の市場は、関東全域+静岡
本当に経験豊富と言うなら、全域対応の経験と作戦が必要です。

アクアライン/館山道/東関/常磐/東北/関越/中央/東名──各路線には時間帯ごとの癖と巻き直しポイントがあります。
ただの送迎は「渋滞だからしょうがない」で終わる。
プロは、どう動くかまで設計し、遅延が出たら事前に決めた作戦で静かに戻します。

5|現場例──久しぶりの神奈川、そして「作戦1」

都内で2件お迎えの後、神奈川・名門(厚木国際)へ。
個人タクシーになってから神奈川方面は減り、最近は東名の経験が浅い。それでも、自分が出した時間には責任があります。
道中、予定より15分遅れ。その場で作戦1を静かに適用し、10分を巻き直し。ほっとしました。
17年この仕事をしていても、緊張はなくなりません。現場は、いつも一発勝負です。

6|結論──車ではなく「人の技術」が書かれているか

ゴルフ場送迎も成田空港送迎も、車だけで成り立つ仕事ではありません。
見栄えのコピーではなく、経験の定義・全域対応・時間出し・巻き直しの作戦が語られているか。
それが、事業者選びの基準だと考えています。

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厚木国際カントリー倶楽部のエントランス前に到着した藤崎タクシーのクラウン。晴天の下、ゴルフ場の門標とクラブハウスが見える。
厚木国際カントリー倶楽部・門前にて。都内2件お迎えののち到着。現場は毎回が本番──判断で静かに整える。

コース公式サイト: 厚木国際カントリー倶楽部