ゴルフ場送迎を個人タクシーでご検討のお客様へ

ご覧いただきありがとうございます。

このページにお越しのお客様は、「ゴルフ場送迎」「個人タクシー」といったキーワードで検索され、

接待ゴルフや業界のコンペ、プロアマなど──

ビジネスとしてゴルフ場へ向かわれる機会のある、役員様・秘書様・経営者の方々が中心かと存じます。

ご検討の目的も、単に「プライバシーを守るため」ではなく、

セキュリティや時間的効率を重視されたうえでのご選択かと思います。

実際、電車やバスと比較して個人タクシーをご検討されるのでなく、

プライバシーというより“確実な移動手段”としての信頼性を重視されている事と思います。

Googleで「個人タクシー」「ゴルフ送迎」などと検索すると、

検索上部にGoogle AIによる“概要”が表示されます。

しかしその内容は、実体験のない事業者によるSEO目的のポエム記事を元に構成されており、

現場を知らないまま書かれた文章が含まれています。

記述内容も不正確で、また、日替わりランチのようにコロコロと変わってしまうのが実情です。

「柔軟性」「プライバシー」などが“最大のメリット”として強調されますが、

これらは本質的な違いを捉えていない表層的な表現です。

むしろ、経験に基づかないメリットを無理に探し出したように感じられます。

私は、ゴルフ場送迎歴17年、ハイヤー出身の立場から、

「個人タクシーによるゴルフ送迎」とは実際どういうものであるのか──

このページを通じて、現場ベースでご説明いたします。

ゴルフ場送迎は“基本、ハイヤー”

本来、ゴルフ場送迎はハイヤーで行くものです。

実際に名門コース・接待コースの駐車場をご覧いただければ、

黒塗りのクラウンやセダン──日本交通をはじめとした大手4社のハイヤー車両が並んでいる風景が確認できます。

その次に多いのが、白ナンバーの請負運転手(センチュリー・ベンツ・レクサス等)による送迎車。

そして最後に、個人タクシーが数台、混ざっている──

それが“ゴルフ場のリアルな待機風景”です。

法人タクシーの姿は、ほとんど見かけません。

大手タクシー会社の公式サイトでも、「ゴルフ送迎」はハイヤー部門のサービスとして紹介されています。

つまり──

ゴルフ場送迎とは、そもそも“ハイヤーで行くもの”なのです。

タクシー出身?ハイヤー出身?

個人タクシーの開業者には、大きく分けて法人タクシー出身者とハイヤー出身者がいます。

ハイヤー出身者は、開業時点ですでに10年以上のゴルフ送迎経験があるケースがほとんどです。

一方で、タクシー出身者は、基本的にゴルフ送迎の経験がない状態で開業しています。

ハイヤー出身の事業者がゴルフ送迎を行う理由は明快です。

「得意だから」「経験があるから」「求められてきたから」──やらない理由がない。

一方、タクシー出身者がゴルフ送迎を打ち出す理由は、

「ハイヤーと同等の車両を持っている」ことを根拠に、

“同じようなサービスができる”という感覚で集客を試みているように見受けられます。

ゴルフ送迎の流れ(前編)

お客様のお迎え

お迎えは、ご自宅・ホテル・駅・空港など、お客様のご指定の場所へ伺います。

もちろん、早朝対応可能です。スタート時間に間に合うよう調整いたします。

(ハイヤーでも同様の対応が一般的です)

ただし──

お迎え時間の設定には、事業者の経験が問われます。

17年続けてきた今でも、私はこの工程を慎重に行っています。

藤崎タクシーでは、ご希望があればお迎え時間の設定を代行いたします。

お客様からご提示いただいた出発時間に対しても、「その時間で問題ないか」「到着が遅れないか」をこちらで検証します。

また、お迎え当日は、ギリギリではなく早めに現地近くに到着・待機し、道路状況をリアルタイムで確認。

スタートに間に合わない可能性があれば、すぐお客様にご連絡いたします。

これはハイヤーでも当たり前の対応ですが、他の個人タクシー事業者がどこまでやっているかは、確認が必要です。

ご乗車時

お迎え時には、お客様のキャディーバッグ・ボストンバッグ・シューズケース・お土産などをトランクへ丁寧に積み込みます。もちろん、ドアサービスも行います。(これはハイヤーでも同様の対応です)

「荷物が積める」──これは当然のことです。

ゴルフバッグやボストンバッグがスムーズに積める車両であることが、ゴルフ場送迎を前提とした条件になります。

また、接待ゴルフでは通常1名様~2名様のご利用が多く、ハイヤーも同様の想定で動いています。

ご乗車後

車内の空調は、お客様のお好みの温度に調整いたします。ご希望があれば、ラジオやテレビの視聴も可能です。

走行中は、事前に確認した道路状況をもとに、適切なルートで、集合時間・スタート時間に遅れないよう進行します。(この点もハイヤーと同じ水準の対応です)

とくに渋滞の可能性がある時間帯・地域では、経験が物を言います。

ハイヤー出身の個人タクシー事業者であれば、開業以前から10年以上ゴルフ送迎を経験しており、あらゆるケースへの対応に慣れています。

ゴルフ場でのご降車時

ゴルフ場到着後は、エントランスでドアサービスを行い、トランクからキャディーバッグをお下ろしします。

また、ボストンバッグ・シューズケース・お土産など、ゴルフ場の方針に応じて、ドアマンにお渡しする対応も行います。(こちらもハイヤーでの対応と同様です)

ゴルフ場での対応

お客様がスタートされたあとは、帰路に備え、道路の確認・裏道の調査などに出ることがあります。

ハイヤーの世界では、これを「地理研究(地理研)」と呼びます。

朝に使った道とは別のルートを選ぶケースも多く、渋滞を避けるための重要な準備です。

ただし、ゴルフ場から遠く離れすぎることは避けます。

最大でも「ハーフ終了」までには戻り、お客様の動向を常に確認できる状態にしておく必要があります。

お客様のホールアウトが近づくと、キャディーマスター室周辺で待機し、

キャディーさんがバッグ引換券を渡すタイミングでお客様に代わって券を受け取り、トランクにキャディーバッグを積み込みます。

その後、お風呂から上がられたお客様が着替えを終えた頃、

クラブハウスのフロント付近で再び待機し、

ボストンバッグ・シューズケースなどをお預かりし積み込みます。

お客様は手ぶらでご乗車できる状態になります。(これはハイヤーでも同様です)

なお、ゴルフ場によっては下記のようなルールがあります:

・運転手がクラブハウスに近づけない

・キャディーマスター室に立ち入れない

・放送で積み込みの指示が出される

こうした施設ごとの運用ルールを理解しているかどうかで、サービスの質は大きく変わります。

ハイヤー出身の事業者であれば、こうした違いも熟知しています。

パーティ中の待機と準備

お客様がお風呂を終え、パーティルームで会食されている時間──

運転手は、その間に道路状況の確認とルート選定を行います。

「どの道が最適か」──シミュレーションを行いながら、

突然の行き先変更にも備え、柔軟な対応ができるよう準備します。

お客様ご本人だけでなく、同席の部下の方を最寄り駅・空港・都内の別の場所へお送りするケースも想定されるため、

そのすべてに即応できるよう、段取りを整えます。

会食が終わる頃を見計らい、速やかにエントランスに車を着けられるよう準備します。

もちろん、ただ早く着けるのではなく、「着ける順番」「場の空気」をわきまえた動きが求められます。

(このあたりも、ハイヤーでは基本の所作です)

ハイヤー時代の経験では、専属の担当役員様から「帰るから車を着けて」といった電話をいただいたことは、ほとんどありませんでした。

それは、「黙っていても、立てば車が来る」──その信頼関係が、前提にあるからだと思います。

行き先変更は、特別なことではない

帰りの行き先変更は、特別な対応ではなく、むしろ日常茶飯事です。

柔軟に対応するのは当然として、「それをスマートにできるか」「動揺せず、冷静に段取りできるか」──これは運転手の力量によります。

突然の行き先変更を想定して準備できるかどうか。そこが「できるドライバー」と「言葉だけの柔軟性」の違いです。

ハイヤー出身の個人タクシー事業者であれば、開業前に10年以上の実務経験があり、こうした対応を熟知しています。

“ただの送迎”ではない、ゴルフ場送迎という仕事

近年、「車がハイヤー同等だから」「アルファードに乗り換えたから」「ホームページを作ったから」──そんな理由で、ゴルフ場送迎を始めようとする事業者も見受けられます。

ですが、ゴルフ場送迎は、ただの“送迎”ではありません。

「家まで迎えに行く」「ゴルフ場で待機する」「終わったら送る」──この流れだけを見て“簡単だ”と考えてしまっては、本質を見誤ります。

私はハイヤー時代から、10年以上にわたりゴルフ場送迎を経験してきました。

その中で、数えきれない失敗もしてきました。

だからこそ断言できます。

ゴルフ場送迎は、甘いものではありません。

個人タクシーの事業者選びについて

お客様が個人タクシーでゴルフ場送迎をご検討される際には、まず「その運転手がハイヤー出身であるかどうか」を確認されることをおすすめします。もちろん、タクシー出身でも素晴らしいサービスをされている方はいらっしゃいます。ただ、接待ゴルフや企業コンペといった“仕事としてのゴルフ”に慣れているかどうかは、ハイヤー経験の有無がひとつの分かれ目になります。

そしてもう一点大事なのは、「その人に実際の経験があるのかどうか」をしっかり見極めることです。たとえば、実際の送迎経験が具体的に記されているか、写真やブログなどの実績サンプルが提示されているか、記事の内容に現場ならではの空気感や体験の重みが感じられるか──そうした部分に注目してみると、その事業者が本当に現場を知っているのかどうかが見えてくるはずです。

近年では、検索順位だけを目的に作られた長文のSEO記事も多く見られます。そうした記事の中には、

「電車では不安…そんなあなたに」

「プライバシーを守りながら安心の移動を」

「どんなご要望にも柔軟に対応」

といった、ありえない不安をわざわざ作り出し、まるで救世主のように登場する“ポエム構文”が散見されます。

ですが、そもそも誰も不安に思っていなかったことを、あたかも問題であるかのように設定し、それを自分が解決するかのように見せる構成は、実務経験のない書き手が作った物語に過ぎない可能性が高いと言えます。

読む側としては、その記事の中に「この人、本当に現場でやってきたんだな」と感じられるリアリティがあるかどうか──そこが、信頼できる事業者を選ぶうえでの、最大の判断材料になると私は思います。

最後に──接待ゴルフ送迎が基本。4人乗車は例外です

今回の内容は、あくまで「接待ゴルフ送迎」を前提に書かせていただきました。

実際、個人タクシーでのゴルフ送迎をご利用いただく方のほとんどは、接待や法人利用のお客様です。

4人で乗り合うようなカジュアルな使い方ではなく、「1人1台」が基本です。

ですが、GoogleのAIや検索要約では、「すべてのゴルファーが対象」であるかのような前提でまとめられており、

それが「電車やバスとの比較」や「プライバシーの確保」といった、ズレたメリットにつながっているように感じます。

本来の競合は、ハイヤーです。

そして実際のニーズは、プライバシーというより“段取り”や“セキュリティ”、業務の正確さです。

もちろん、エンジョイゴルフの方もいらっしゃいます。

たとえば私のお客様でも、

「行き帰りの渋滞はプロに任せたい」

「夜は飲食店の営業があるので、車で休めるのがありがたい」

という声を多くいただきます。

プライバシーというより、「安心して任せられる相手かどうか」。

それが求められているのだと思います。

また、「4名様をそれぞれ別の場所でお迎えして、1台でゴルフ場へ」──

これは現実的ではありません。

ゴルフをご一緒される方々が、みな近くに住んでいるケースはまれで、

実際の現場では「4件ピックアップ」は時間的にも非効率で現実離れしています。

たしかに、地方からお越しのお客様が、都内のホテルに4名で宿泊しているようなケースであれば、

1台の車でのご送迎が成立することもあります。

ただし、これはあくまでレアな例外です。

また、鉄道や飛行機で来られるお客様の場合、

キャディバッグは宅急便で事前・事後に送られるのが一般的です。

そのため、「荷物がたくさん積めるかどうか」「ワゴン車かどうか」といった点は、

実務上そこまで重要ではありません。

単に乗車定員に収まるかどうかの話であり、

車両タイプの違いが“メリット”として語られるのはやや的外れです。

このようなイレギュラーで限定的なケースに基づいて、

「柔軟性」や「積載量」といったメリットをGoogleのAIが要約に記載してしまっても、

実際の利用者にとっては参考になりません。

本当に重視されているのは、

時間の段取り、安全性、信頼して任せられるかどうか──

そういった当たり前の対応力です。

個人タクシーでのゴルフ場送迎:メリットとデメリット

メリット

  • ハイヤー同等の車両
  • ハイヤー同等、あるいはそれ以上のサービス
  • ハイヤーより安価な運賃で利用できる可能性がある
  • ハイヤー出身者であれば、開業前に10年以上の経験を有している

デメリット

  • 行灯(タクシーの屋根灯)がある分、外観の高級感ではハイヤーに劣る

ここでいう「ハイヤー」とは──

日本交通・KM・大和・帝都といった、大手4社のハイヤー部門車両を指します。

実際、名門ゴルフ場、接待コースの駐車場で目にするハイヤー車両のほとんどが、この大手4社によるものです。

以上が、私の経験にもとづいた「ゴルフ場送迎という仕事」のリアルです。

ご検討中の方の参考になれば幸いです。

「千葉カントリークラブ梅郷コースのクラブハウス前に停車する藤﨑タクシーのクラウン」

千葉カントリークラブ梅里コース で待機する藤﨑タクシー